
今回は、Stable Diffusionで使用するプロンプトで目、口に特化したプロンプトをまとめました。
Stable Diffusionで画像生成をする際、次のようなことを感じたことはませんか?
- 目を閉じた表情を作りたいのに、どうしてもうまくいかない…
- 歯を出して笑っているような顔が出せない…
- キラキラした瞳にしたいのに、なぜか普通の目になってしまう…
使用するモデルは、kisaragi_mixです。
実際にプロンプトを入力して検証したところ、「生成されるもの」と「生成されなかったもの」が明確に分かれました。
本記事を読むことで、以下の2点がわかります。
- 目や口の表現に使えるプロンプトが何かがわかる
- kisaragi_mixで生成不可だったプロンプトが何かわかる

生成されなかったプロンプトは【生成されない】と書きますね
「こんな表情を出したいけど、出ない!」という悩みを解決するための、実践的なプロンプト集+失敗例まとめとしてご活用ください。
使用プロンプト
(○○○○○○:1.3),(detailed perfect handsome young face),detailed background,crystal clear,High Resolution,8k,detailed eyes,masterpiece,best quality, solo focus,(20 years olds boy:1.3),(male:1.3),Slender
○○○○○○の部分に今回紹介するプロンプトが入る

こちらも参照して頂くと嬉しいです
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目に関するプロンプト一覧
closed eyes:目を閉じている

目を閉じた状態の人物を生成した例です。
「closed eyes」「eyes closed」などのプロンプト指定は比較的安定して反映されやすく、まぶたを閉じた穏やかな表情や、リラックスしたポートレートを表現したい場合に効果的です。
瞑想・睡眠・安らぎ・静けさといったキーワードをテーマとするビジュアルや、エモーショナルな物語性を持つキャラクターの演出に最適と言えるでしょう。
squinting:目を細める

目を細めることで生まれる、わずかな表情の変化。
それは、疑念や警戒、あるいは陽の光に目を細めた一瞬のしぐさかもしれません。
「squinting」のプロンプトは、微細な感情の揺れや、キャラクターの心理的な背景を描きたいときに有効です。
静かな緊張感や、何かを見極めようとするまなざしを表現したい場面にぴったりでしょう。
stinking eyes:ジト目

まなざしに込められた、冷ややかな皮肉や不信感。
「stinking eyes」のプロンプトは、軽蔑・呆れ・苛立ちといった複雑な感情を、言葉にせずとも視線だけで表現してくれます。
気怠さを纏うキャラクターや、ツンとした態度の中にほんの少しの優しさを秘めた人物を描きたいとき、このジト目の表情が、物語の行間を豊かにしてくれることでしょう。
sleepy-eyed:眠そうな目

まぶたがゆっくりと落ちかけ、どこかぼんやりとした視線――
「sleepy-eyed」のプロンプトは、虚ろさや無防備さ、夢と現のあわいにいるような儚さを演出するのにぴったりです。
眠気に抗う瞬間の柔らかい表情や、静けさに包まれた室内のひとときなど、物語にゆるやかな余韻を添えるビジュアルに最適な表情表現といえるでしょう。
half closed eyes:半分閉じた目

まぶたがゆっくりと降りかかり、意識の輪郭が曖昧になるような表情。
「half closed eyes」のプロンプトは、完全には眠っていない、けれど覚醒しきってもいない、そんな曖昧さの中に佇む視線を描き出します。
まどろみの中にある静けさや、ふとした瞬間に垣間見える素の表情を演出するのにぴったりで、夢と現実の境目にいるようなキャラクター描写にやさしく寄り添ってくれる表現です。
upturned eyes:上目遣いの目

目線だけをそっと持ち上げて、相手を見上げる――
「upturned eyes」のプロンプトは、控えめな好意、戸惑い、甘え、あるいは小さな反抗心など、さまざまな感情の揺らぎを、視線ひとつで伝えることができます。
キャラクターにあどけなさや繊細な感情の層を与えたいとき、この表情は、セリフに頼らず心の奥を描き出してくれる力強いアクセントになるでしょう。
sanpaku eyes:三白眼

まっすぐに見つめているはずなのに、どこか不穏な空気をまとっている――
「sanpaku eyes」のプロンプトは、瞳の上下または左右に白目の余白が広がる特徴的な視線を作り出します。
この目元には、緊張感・冷静さ・狂気・神秘性など、ひと言では言い表せない複雑な感情が宿り、キャラクターに強い印象やダークな魅力を与えたい場面で非常に効果的と言えるでしょう。
glow eyes:輝く目

まるで光を宿したように、瞳が静かに発光する――
「glow eyes」のプロンプトは、人ならざる存在感や、内に秘めたエネルギーを視覚的に表現するために用いられます。
その輝きは瞳だけでなく、髪の毛先や輪郭にも淡い光をにじませることがあり、キャラクターを幻想的な世界へと引き込む、非現実的でドラマティックな演出に最適と言えるでしょう。
big eyes:大きい目

見つめられた瞬間、思わず心を奪われてしまいそうな印象的な瞳。
「big eyes」のプロンプトは、目の大きさを際立たせることで、キャラクターに純粋さ・幼さ・繊細さが加わります。
顔の輪郭との対比によって、小顔でスタイリッシュな印象を引き出すのにも効果的で、どこか頼りなさげで守ってあげたくなるような、感情移入を誘うビジュアル表現が可能になります。
small eyes:小さい目

瞳の主張をほんの少し抑えることで、表情に穏やかな陰影が生まれます。
「small eyes」のプロンプトは、内に秘めた落ち着きや、控えめで繊細な個性を際立たせたいときに効果的です。
大きな瞳のキャラクターが多い中で、この控えめな目元は静けさや大人びた印象を演出する手助けとなり、作品全体に柔らかなリアリティと奥ゆかしさを添えてくれることでしょう。
sparkling eyes:キラキラした目

瞳の中に星が宿ったような、輝きに満ちたまなざし。
「sparkling eyes」のプロンプトは、希望・感動・ときめきといったポジティブな感情を、視線ひとつで鮮やかに表現します。
背景にも淡い光が広がることが多く、キャラクター全体を幻想的で華やかな空気感で包み込んでくれるのが特徴。
物語の特別な瞬間や、心が震えるようなシーンにぴったりな表情と言えるでしょう。
grin eyes:にやにやした目

目元にほのかな笑みを宿した、いたずらっぽくも優しいまなざし。
「grin eyes」のプロンプトは、冗談を含んだ表情や、内心で何かを楽しんでいるような雰囲気を生み出します。
自然と口元もほころび、表情全体が親しみやすく柔らかな印象へと変化。
軽妙な会話のシーンや、距離の縮まったキャラクター同士のやりとりを描く際にぴったりな表情と言えるでしょう。
cat eyes:猫目【生成されない】

鋭く細長い瞳――そんな猫のような目元を期待してプロンプトを入力しても、実際には目の形に変化は見られず、代わりに猫耳が生成されるケースが多く見受けられました。
「cat eyes」という言葉は、視線や瞳の特徴ではなく、猫という存在そのものとして認識される傾向があり、目元の演出としては期待通りの結果を得にくいプロンプトです。
wink:ウインク【生成されないので画像無し】
片目だけを閉じる「wink」のプロンプトは、kisaragi_mixモデルでは反応が見られませんでした。
目元の非対称な動きは難易度が高く、現状では生成AI側で正しく解釈されにくいようです。
one eye closed:片目を閉じる【生成されないので画像無し】
「one eye closed」の指定では、片目を閉じる表情は再現されませんでした。
両目を閉じる「closed eyes」は比較的安定している一方で、片目のみの制御は難易度が高く、微細な差異が必要なプロンプトは、LoRAなどの追加手法に頼る必要がありそうです。
surprised eyes:驚いた目【生成されないので画像無し】
「surprised eyes」のプロンプトは、目を見開いたような表情を意図して指定しましたが、再現には至りませんでした。
「目の開き具合」はモデルによって表現の幅が異なるため、poseやemotionといった他の要素と組み合わせることで改善の余地があるかもしれません。
tareme:たれ目【生成されないので画像無し】
日本語由来の「tareme(たれ目)」は、プロンプトとしての認識率が低く、生成結果にも反映されませんでした。
たれ目特有のやわらかな印象を出したい場合は、「gentle eyes」や「soft expression」などの表現を代用し、全体の顔パーツや雰囲気からアプローチするのが良さそうです。
crossed eyes:寄り目【生成されないので画像無し】
「crossed eyes」は、視線を内側に寄せるような動きを期待するプロンプトですが、視線の方向のみを精密に制御するのは現時点では困難であり、kisaragi_mixでは再現されませんでした。
single eyelid:一重まぶた【生成されないので画像無し】
「single eyelid」は東アジア特有の目の形状を意図したプロンプトですが、kisaragi_mixではうまく反映されませんでした。
目の構造的な特徴(奥二重・一重など)を直接指定するプロンプトは、現状のStable Diffusionでは認識されにくい傾向にあります。
代替表現として「sharp eyes」「narrow eyes」などの間接的なキーワードで調整を試みると良いかもしれません。
wide-eyed:目を見開く【生成されないので画像無し】
「wide-eyed」は、目を大きく開いた驚きや緊張の表情を狙ったプロンプトですが、kisaragi_mixでは再現されませんでした。
視線や目の開き具合に関するプロンプトは、モデルによっては形状よりも感情を優先して解釈されることが多いため、表情変化のプロンプト(「surprised」「shocked」など)と組み合わせることで改善が見込めるかもしれません。
口に関するプロンプト一覧
open mouth:開いた口

口元が開かれることで、表情に驚き・戸惑いが生まれます。
「open mouth」のプロンプトは比較的反映されやすく、キャラクターに生き生きとしたリアクションを与えるのに適しています。
感情がふとこぼれ落ちた瞬間や、沈黙の中に漂う緊張感を描きたいとき、この表現は言葉を超えた感情の余韻を演出してくれるでしょう。
teeth:歯を見せる

はにかむような笑み、あるいは屈託のない笑顔――
「teeth」のプロンプトは、歯を見せた表情を比較的高い再現度で生成してくれます。
笑顔に歯がのぞくだけで、キャラクターに明るさ・親しみやすさ・感情の立体感が生まれ、見る人の心にも自然なぬくもりを届けてくれる、印象的な表情のひとつと言えるでしょう。
tongue:舌を出す

ほんのりおどけたような仕草や、いたずら心を感じさせる一瞬の表情。
「tongue」のプロンプトでは、舌を見せた顔が比較的生成されやすい一方で、モデルによっては下唇が厚く強調されるなど、微妙なバランスが崩れることもあります。
表情にユーモアやあどけなさを加えたいときに有効ですが、自然さを重視する場合は、プロンプトの強度や構図の工夫で調整が必要なポイントといえるでしょう。
thick lips:厚い唇

ふっくらとした唇は、表情に色気ややわらかさ、存在感のある魅力を添えてくれます。
「thick lips」のプロンプトは比較的控えめな変化となり、他の要素と組み合わせてようやく効果が感じられる場合もあります。
唇の厚みは全体の顔立ちとのバランスで印象が大きく変わるため、より明確に演出したいときは「full lips」「plump lips」などの表現を加えてみるのもおすすめです。
thin lips:薄い唇

すっと引き締まった唇は、表情に静けさと洗練された印象をもたらします。
「thin lips」のプロンプトは、厚い唇と比べて変化は控えめながらも、知的・涼やか・中性的といった美しさを引き出したい場面に適しています。
顔立ち全体の雰囲気に溶け込むように、キャラクターの内面の静けさや理知的な魅力を表現するのに効果的と言えるでしょう。
Biting the lower lip:下唇を嚙む【生成されない】
「biting the lower lip」は繊細な仕草を表現しようとするプロンプトですが、kisaragi_mixでは再現されませんでした。
唇の動きは顔全体の形状と密接に関わるため、こうした複雑なポーズや口元の演出はモデル側で正確に解釈されにくいようです。
mouth drool:よだれ【生成されない】
「mouth drool」は意図的な液体描写にあたるため、多くのモデルで反映が抑制されている可能性があります。
生成結果には現れず、意図通りの表現を得るには専用のLoRAや細かな微調整が必要でしょう。
pursed lips:すぼめた唇【生成されない】
「pursed lips」は、唇をすぼめて閉じるような動きを狙ったプロンプトですが、kisaragi_mixでは効果が確認できませんでした。
特定の形状を指定するよりも、「whistling」「blowing」など動作や状況に基づいた表現に置き換えると反映されやすくなる場合があります。
licking lips:唇を舐める【生成されない】
「licking lips」は舌と唇が絡む複雑な動きとなるため、AIモデルの生成ルール上、抑制される傾向があります。
視覚的に繊細な動作である分、再現性は不安定で、動作の雰囲気だけを暗示するプロンプトで代替するのが現実的でしょう。
gritting teeth:歯を食いしばる【生成されない】
感情が高まったときや、強い意志を抱いた瞬間に見られる「歯を食いしばる」表情。
ですが、「gritting teeth」のプロンプトはkisaragi_mixでは反映されませんでした。
この動作は歯のかみ合わせ・頬の緊張・口元のしまり具合といった複数の要素が絡むため、現状のモデルでは正確に読み取られにくく、ポーズや表情の微細なニュアンスとして扱うには難易度が高いようです。
まとめ

いかがでしたか?
今回は、AI画像生成(Stable Diffusion)における目元・口元のプロンプト表現について、実際の作例とあわせて詳しくご紹介しました。
- 目を閉じた表情を作りたいのに、どうしてもうまくいかない…
- 歯を出して笑っているような顔が出せない…
- キラキラした瞳にしたいのに、なぜか普通の目になってしまう…
以上の悩みを抱えたことがある方には、今回ご紹介した生成可能・生成不可のプロンプトが参考になることでしょう。
特に、次のような方に役立ちます。
- イラストの表情バリエーションを豊かにしたい方
- AIイラストの魅力を引き出すプロンプト構成を探している方
- SNS投稿や商用利用向けの素材をより良く仕上げたい方
また、思うように表情が出せなかったプロンプトも、「なぜ効かないのか」を理解することで、次の調整やモデル選びのヒントになります。
AIイラスト制作の試行錯誤は、収益化・集客にも直結する重要なスキルのひとつです。
この記事が「Stable Diffusionでの表情生成に悩むすべての方」のお役に立てれば幸いです。
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